「東京の図書館をもっとよくする会」第30回総会&講演「黒塗り文書の闇を暴く」のお知らせ

            

日時:2025年7月13日(日)
開場:午後1時15分

講演

午後1時30分開始

「黒塗り公文書の闇を暴く」(朝日新聞出版 2024年刊)
講師:日向咲嗣(ひゅうがさくじ)氏(フリーランス・ライター 貧困ジャーナリズム賞受賞)

指定管理者制度の隠された実態を明らかにする (黒塗り公文書を会場に展示します)

総会

午後3時15分開始(午後4時30分終了予定)

報告:清瀬市・都立中央・中野区 (予定)

会場:日本図書館協会2階 研修室 (地図
最寄駅:地下鉄東西線・日比谷線 茅場町下車5分 

■参加費  無料

■総会・講演会とも会場参加は申込み不要です。

■講演のオンライン配信(Zoom)を希望される方は、申し込んでください。
 なお総会のZoom配信はありません

講演のオンライン配信申込

主催:東京の図書館をもっとよくする会
問合先:松島 090-5543-6486 ※メールは問い合わせフォームをご利用ください

4月30日は図書館記念日だった

田中伸哉

 今朝(4月30日)のNHKの朝のニュース番組で,「図書館記念日」が紹介されていた。NHKもたまにはやるね〜と,興味をそそられたので観ていると,今どきの図書館として瑞穂市の図書館リニューアルを館長が紹介していた。湯茶や軽食の提供とティーンズコーナーの設置,閲覧席の工夫など,居住性を良くしたら来館者が増え活性化したというような,ある程度の活動をしている図書館なら普通な内容。
 最後に識者?のコメントが紹介されていました(画面で喋ったわけではありません、フリップ)。JLAの理事のどなたかのコメントかと思ったらさにあらず,図書館専門書店の取締役の弁でびっくり。まるで図書館の代表のような顔で紹介されていたので,よほどNHKに質問しようと思いましたが…。その前に,JLAに確認しようと思っています。

宅配図書館について考えた

田中伸哉

 市立の図書館が6館体制から4館を廃止,2館体制にして,代わりに宅配によるサービスを行うという,清瀬市の事を聞いて,「生きるための図書館ー一人ひとりのために,竹内悊著」の「コラム図書館学の五法則」の一節を思い浮かべました。
 ランガナタンが「図書館学の五法則」を著したのは,1930年頃だったと思うが,その第4法則の「読者の時間を節約せよ」の一節にこんなことが解説されています。「例えば「書庫から本を運んでくる方法」から,公開書架方式の採用へ。その他諸々。読者一人ひとりを人間として重んじること(略)五法則全体の基調「一人ひとり,そしてみんな」ということを,その人にとってかけがえのない時間という観点から表現した」と。
 第一法則の「本は利用するためのものである」では,「使うために保存することへの宣言。図書館を人の集まりやすい所に建て,その開館日と開館時間とを増やし,館内の配置と設備・備品を利用者にとって使いやすいように考え,質問や相談に十分応じること,そして本のこととその利用の仕方をよく知る図書館員を配置すること」とも。
 日本の図書館では,今や当たり前のように公開書架方式を採用していますが,1950年に図書館法ができた頃は,殆どの図書館は閉架式が主だったでしょう。その後「中小レポート」,「市民の図書館」の流れの中,利用者に使いやすい開かれた身近な図書館を試行する中で広がって行きました。全域サービスで地域館・分館や移動図書館の活動が広がりを見せてきたのも同様でしょう。
 ランガナタンが提起した「豊かな公開書架」は,主題により本が集まり,自由に手にとって中を読みながら選ぶことができる。読者は自由に多様な意見や考え方に触れ,新たな発見を得られる場を得られる。目録の検索から読みたい本の主題を特定して宅配してもらうことは,ネット通販になれた人には,一見便利でスマートな作法だが,限界がある方法ではないでしょうか。公開書架の豊かさにくらべると対極にあるのではないのでは?
 本の宅配は,分館を閉鎖し読者を本や情報から遠ざけてしまう事の穴埋めに使ってしまっては,元も子もない。私には「五法則」以前への「おかしな先祖返り」としか思えないのです。
 1億円使えば,現状の図書館にカンフル剤を与えられたことだろうが,宅配に1億円使っても便利感,お得感しか残らないのではないか。現状の認識と予算の使い方の問題?とツラツラと考えました。

くらしの中の図書館 /「しんぶん赤旗」連載1

 松島 茂 記 *1回目のみ掲載許可済

5月6日掲載分、以後、毎火曜日連載(執筆は鈴木由美子、田中伸哉、森下芳則各氏)。2回目以降は、「赤旗日刊紙デジタル版」でご覧ください。現在無料お試し期間です。https://www.jcp.or.jp/akahata/web_daily/denshiban.html